「いやぁ~助かったよ、りきゅーくん」
「ハチ、お前、何も覚えて無いのか?助けたのは俺じゃねぇ、耶科居って奴だ」
「…そうなんスか?でも、俺、りきゅーくんの事しか覚えてないけど?」
「どうなってやがんだ…ハチ、話せ、何があった?」
「痛ぇってりきゅーくん。それが、俺にも何が何だか…りきゅーくんが負けた夢見ちゃってそれから意識が無くなって…気付いたらここに…」
 ハチから事情を聞き出そうとしたが、ハチでは状況がよく解らなかった。
 やはり、詠稀に聞くのが一番…。
 そう、思った利休は他のクラスを片っ端から回った。
 が、詠稀は見つからない。
 意外にも、詠稀は同じクラスだったのだ。
 クラスメイトの名前なんてろくに覚えていない利休はそんなことも解らなかった。
 やっとの思いで詠稀を探しあてた利休は彼の机の上に仁王立ちして…
「教えろ、ウツってのは何だ?それと、てめぇが耶科居か?」
 と凄んで見せた。
 詠稀は冷静に
「他の生徒が怖がっている…降りてくれ…」
 と答えた。