昨日の敗北のショックから立ち直れない利休は授業をさぼって屋上の給水塔の上で昼寝をしていた。
しばらく、誰にも顔を見られたく無かったからだ。
昨晩、泣き腫らした顔だからだ。
幸い、ハチも姿を見せない。
案外、最強という座を引きずり下ろされた自分に愛想を尽かして誰かの下につきにいったのかも知れない…
詠稀という男の元にしっぽでもふりに行ったのかも知れない…
そんな風に思っていた。
利休は午前中、ずっと考え事をしていた。
色んな事だ。
これからの事、自分の価値、西高の編入生三人、耶科居 詠稀…考える事はたくさんあった。
今までの人生で、こんなに考えた事があるだろうか…
いや、無いだろう…。
それくらい考えた。
そして、持ってきていた弁当を食べてボーッとしていると女生徒が一人、屋上に上がってきた。
興味なさそうに見ているとその女生徒は金網を昇り始めた。
「な、何してんだ、てめぇは!!」
とっさに止めに走る利休。
何とか自殺は食い止めた。
女生徒の反応は…
「………」
無反応だった。