そして、今日も新たな呪いが誕生する。

 人々に悪意を運ぶパンドラという名の呪いが…。

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「パンドラさん…次の呪いなんですが…パンドラさん?」

 パンドラの呪いの手助けをしている男がパンドラと呼ばれた女を見つめる。

 男は盲目的に従う女の奴隷だった。

 パンドラのためなら死をも厭わないだろう…。

 パンドラの呪いはパンドラだけで成り立つものではない…。

 それを手助けする悪意のある人間達もいて成立する。

 退魔師達に祓われても新たな呪いを作り出し、いたちごっこを続けて、呪いの成就を願う…。

  男はパンドラの次の指示を待つ。

 だが、パンドラは全裸で横たわる女性を見つめ、黙ったままだ。

 女性の部屋にはビスクドールが置いてあった。

 五体ある。

 五体のビスクドールはパンドラの呪いの成就の結晶だった。

 パンドラの呪いは成就する度にビスクドールが一体出現し、この部屋へと運び込まれる。

 そう、ここは、パンドラの呪いの本拠地だった。

 男が言う女は他のいくつもあるパンドラではない…。

 老婆の顔にモデル並のスタイル…パンドラの呪いの本体だった。

 そして、横たわる全裸の女性こそ、退魔師達が必死で探している希望のパンドラだった。 

 悪意の本体と希望は共にいたのだ。