「その初って人なんだけど、ほんとにパンドラから電話来てるの?」
香月にとってはなかなか見つからないパンドラについ、愚痴を言ってしまっただけなのだが、改めて考えて見ると、誰も、彼女が電話でパンドラと話している所を見ていない…。
いつも、彼女から、こんな伝言があったと聞かされただけで、誰もパンドラの声を直接聞いていなかった。
他の被害者と同じようにパニックになっていたから気付かなかったが、冷静に考えれば、最初はわかりにくく話していたのに、犠牲者が増える度に、段々分かり易く説明するようになっていた。
慣れて来たから…そうも思ったが、果たして、犠牲者が増えるという事に慣れるだろうか?
本来なら、犠牲者が増える度にせっぱ詰まってくるのではないだろうか?
そう思った退魔師チームは疑惑の目を初に向けた。
表立っては初には他の友達を守るためと伝えていたが、実際は初の素性を調べることにした。