「何だよ、今日の合コン…一人除いてハズレばっかじゃねーか」
新倉 行成(にいくら ゆきなり)は愚痴をこぼす。
行成は彼女に内緒で合コンに参加していた。
だが、参加者の中に彼の好みの女性はいなかった。
一人を除いて…。

行成のお眼鏡にかなった女性、妹尾 和那(せのお かずな)は彼のさえない友人がお持ち帰りしてしまった。
ちょっとした浮気心で参加した合コンだったが、和那が行成にとってど真ん中のストライクな女性だったので、友人に奪われたのが悔しくてたまらなかった。
行成はどちらかと言うと明るい女性が好きだったが、和那はどことなく影がある雰囲気だった。
無口で殆どしゃべらず、合コンでも脇役に徹していた。
美人なのに何故か誰も彼女に声をかけなかった。
影が薄いのかとも思ったが、印象はかなり不思議な女性だった。
誰も狙わないのなら自分がとお持ち帰りをするために、身だしなみをチェックしようと一旦、トイレに…。
二人で抜けだすつもりで、トイレに行く前に、彼女にメモを渡したのだが、彼女はいくら待っても来なかった。
しびれを切らして、合コンの場に戻って見ると、数あわせで参加してもらっていた友人と一緒に帰ったと言われた。