拓人は次第にやつれていった。

「拓人、おかしいって、その口笛、絶対おかしいって…」
「おかしくない…。これ以上言うなら別れるぞ!」

 さすがに水面もおかしいと思いはじめた頃、心配するが、何を言っても拓人は全く聞く耳を持たなかった。

 里桜に相談しておけば…

 確か、霊能者のグループに入ったと言っていたから相談に乗ってくれるかも知れない…。

 そう思い、ついに、里桜に相談した。

 里桜は快く相談に乗ってくれた。

 大好きだった叔母をパンドラによって奪われた彼女はパンドラという呪いに対して強い怒りを持っていた。

 だから、すぐに祓うと言ってくれた。

 彼女は仲間と連絡を取り拓人に会う事にした。

 霊能者達のグループは何度もパンドラの呪いを祓ってくれたから大丈夫…。

 だと、思っていた。

 だが…

「初めまして、熊谷 拓人です。彼女の言う事は気にしないで下さい。彼女はあなたがパンドラという言葉に反応するのが、面白くってからかってやろうとしているんですよ。俺は止めろって言ったんですけどね。全く、何をやっているんだか…」
「………」
「俺は何処もおかしくないですよ!至って普通です。パンドラ?なんですか、それ?聞いたこともない…」
「…そう、ですか…」

 里桜達が拓人に会いに来た時には拓人は普通の体型に戻っていた。

 何処も、やつれたようには見えない。