Pan07sashi02

「みなちゃん、久しぶり、元気?」
「あれ、里桜じゃん!どしたの?がっこ、こっちじゃないじゃん」
「まぁね、それより、みなちゃん、ここら辺で怪しいパンドラは見なかった?」

 水面は学校の帰りに中学時代の友達、花坂 里桜(はなさか りお)にあった。

 相変わらずのパンドラ嫌いだった。

 怪しいパンドラといえば、拓人の口笛がそうだが、水面としては里桜と拓人を会わせたくない。

 外見に少しコンプレックスのある水面は可愛らしさでは里桜に敵わないと思っていたからだ。

 なるべく、拓人に綺麗な子を紹介したくない。

 だから…

「怪しいパンドラなんて、そうそう、転がっている訳ないじゃん!そんなことよりイケメン知ってたら紹介してよ。合コンやろ、合コン」

 と言って誤魔化した。

「合コン?そんなもんやる暇があったら一匹でもパンドラをぶっ潰す!」
「はいはい、あんたはそうだよね。そうやって、貴重な乙女の時間を無駄に使ってて頂戴。いい男はあたしに回してね~。」
「じゃ、私、パンドラ探してるから、これで!」
「ばいば~い!」

 水面は悪い虫を拓人から遠ざけたと思って満足した。

 だが、これが失敗だった。

 里桜は天才的な霊能力の優れた少女だったからだ。

 もしかしたら、パンドラの呪いから拓人を救い出してくれたかも知れない…。

 行いの悪さと言ったらこれまでだが、拓人は普段の女癖のわるさが禍して助け船を一つ乗り過ごしてしまった。