「見てみて~。格好いいでしょ、このタトゥー。PANDORAって言うんだよ」
「へー、良いねぇ…私もやってみようかな…」

 女の子達がファッションタトゥーを入れるかどうか相談していた。

「…それより、こっちの方があんたにはあっていると思うけど?」

 そこに割り込む一人の女性…

「何よ、あんた…」
「ちょっと待って智恵美(ちえみ)、この人、香月さんだよ。読モの」
「え?…あ、ごめんなさい、私ったら…」

 香月が入り口で食い止めた。

「この漫画おもしれーんだよ」
「なになに?パンドラストーリー?何それ?」
「パラパラ漫画だよ。主人公のパンドラの動きがさーパラパラする度に違う動きをするんだよ」
「へー、どれどれ?面白そう…」

 パラパラ漫画のパンドラの物語が普及する。

「…面白くないよ。怖いよ、それ…」

 俊征がつぶやく。

「…何だあいつ?…あれ?ほんとに面白くない…」
「マジで?…ほんとだ…」

 俊征の言霊が呪いの普及を食い止める。

 パンドラの呪いは人の気持ちの隙間に忍び寄って来る。

 だけど、退魔師達はその邪悪な気配を察知して、対処する。

 人間の想いは強い。

 呪いなんかには負けない。

 人は助け合いながら、それを一つ一つ証明していく…。

 どんな状態になろうとも諦めなければそこに希望は残るのだから。

完。