では、成就された呪いとはなんだったのだろう?
…それは、666人のケーキ交換という呪いだった。
イベントを開き、ケーキ好きの男女が、お気に入りのケーキを他の誰かにすすめて、食べるというだけのものだった。
ケーキショップの店員達はこのイベントの下準備などに奔走し、決まった店員が店内に残れなくなっていたため、雪実の祖父母役の店員がコロコロ変わっていたのだ。
パンドラという呪いも退魔師達に隠れてその勢力を伸ばしている…。
その拠点となっている店等の集まりが、世の中に点在していた。
ケーキショップパンドラもその内の一つだった。
店内では人を妬み、憎み、嫉む人間が集められ、パンドラとして育てられていった。
勇治はその拠点の一つを潰したがパンドラの呪いは一つ成就されてしまい、スタッフは全国に散らばってしまったのだ。
散らばったスタッフがまた、新たなパンドラを作って行く…。
「許せない…殺してやる…」
女が一人、呪いの言葉を吐く…。
彼女は人を呪う…
呪うと、頭に言葉が浮かぶ…。
PANDORA…
彼女もまた、これからパンドラという呪いになろうとしていた。
増えていく、パンドラの呪い…。
消していく、退魔師達…。
どちらが勝つのかは解らない…。
だが、人に悪意を持つ人間がいるかぎり、呪いは増え続けるし、
幸せを願う者達が、それを摘み取って行く…。