「くそ、っくそっ、くそっ!!」

 姉はどんどん荒れてくる。

 もはや可憐だった面影は全くない。

 勇治との付き合いも、気付けば、半年を過ぎていた。

 姉の誕生日まで、後、三ヶ月となっていた。

 治はなんとなく、姉の誕生日で全ての決着がつくような気がしていた。

 その頃には姉はまるで、一時期の母のように、一人でブツブツ言うようになり、母は元の明るさを少しずつ取り戻しつつあった。

 その頃になってやっと気付いた事がいくつかあった。

 鈍いと言われたらそれまでだが、治も軽く暗示にかかっていたため、気付けなかったのだが、勇治との会話を繰り返す内に、いろいろと疑問点が浮かぶようになったのだ。

 まずは、あまりにも自然だったので、気付かなかったが、父と姉が直接会話していた事を見たことが一度もなかった。

 まるで、父は姉を認識していないかのように…。

 それと、母の免許証を見せてもらって解ったことがあった。

 それは、母の年齢は24歳だということ。

 母が産んだとしたら、姉はいくつの時の子供だということだった。

 女の人は16歳になるまで結婚出来ない。

 姉はその前の子供ということになる…。