「お姉ちゃん、お母さん、本当にどうしたんだろう?…怖いよ…」
「ムーちゃんもそう思うよね。私にもどうしたらいいのかわからないよ。どうしよう…」
姉弟は今後について相談する。
「お母さん、お姉ちゃんの誕生日の後、おかしくなったんだよ。お姉ちゃん、何か知らないの?」
治は自分より母といる期間が長い姉に変わった事は無かったか聞いてみた。
すると、姉から、母の昔話を聞けた。
「…私が生まれるずっと前の話なんだけど…」
姉は、母から聞いたという昔話を治に聞かせた。
母、明美は今から約20年前に誘拐された事があるという…。
犯人は何を要求するでもなく、約二週間で無事に戻ってこれたという。
母自身にその時の記憶は無く、母の両親、つまり、雪実の祖父母によって聞かされたという。
犯人は女で呪いをかけたと電話で伝えて来たが、結局その犯人は捕まらなかったという。
「二人とも…学校好き?」
ある日、突然、母が聞いてきた。
「…う、うん…好きだよ。勉強はあんまり好きじゃないけど、友達とかもいっぱいいるし…好きだけど…」
「わ、私も…」
「そう…、でも勉強は嫌いなのよね…」
「…何でそんなこと聞くの?」
「何言っているの、お母さん、僕、学校行くから…」
治は姉と家を飛び出した。
母がおかしい…
本当におかしい…