京平が入院中、榮一郎達は様々な手を駆使した。

 だが、悉く、京平の拒絶にあい、全て失敗していた。

 退院してしまった事を知った榮一郎達は駄目元で、聖水と聖火を持って京平の部屋を訪れたが手遅れだった。

 後には二体目のビスクドールが転がっていた。

「榮一郎さん…」

 俊征が声をかける…

「みんな、良い機会だ、見ておくといい…現れるぞ、呪いの中心、パンドラの悪霊の本体が…」
「え?」

 急に、室温が下がる。

 しばらくすると、ビスクドールを拾う半透明の謎の女が現れた。

 顔は老婆、身体はモデルの謎の女だ。

 謎の女は不気味に笑うとしわがいくつか消えた。

 そして、ビスクドールを手に消えてしまった。

 今回は、榮一郎達の負けだった。

「全ては、このパンドラの書に沿って呪いが行われている…」

 榮一郎は俊征達に古びた書物を見せた。

 パンドラと書かれた書物だった。

 明治時代に無名の作家が書き残した小説だった。

 少し斜め読みすると、俊征達が体験した呪いも書いてあった。

 そして、この小説には13体のビスクドールが揃ったとき、世界が終わると記されていたのだ。

 13種類の病が人類を死に至らしめると書いてあった。

 全てはこの小説から始まっていたのだ。

「悪意の創作物…か」

 俊征はつぶやく。

 絶対に負けられない…。

 負けたら…。

 榮一郎達とパンドラの戦いはまだ続く…