しばらくすると、また、榮一郎達が見舞いに来た。

「退院すると、悪夢はまた、始まる。それまでに、助けを呼ばないと君は死ぬかも知れない。だから、助けを求めて欲しい…」
「し、知らねぇ…俺は何も知らねぇ…看護師さん、こいつら追い出してくれよぉ…」
「心を開かないとそれが、君の命取りになる…」
「患者さんに何を言っているんですか、迷惑ですから、出て行って下さい」

 看護師に追い出される。

 ホッとする京平…。

 だが、これが、自ら助け船を拒絶している事になっていたとは夢にも思っていなかった。

 それから、数日の内に京平は退院することが出来た。

 まだ、足を多少引きずっているが、日常生活には大して支障はない。

 だが、彼は、学校を去ることになった。

 入院したことと、普段の素行の悪さによるものだった。

 休学という処置を学校側は認めてはくれなかった。

 もともと、学校には何となく通っていただけなので、さしてショックは受けなかった。

 これからは食いぶちを探すことになる…。

 田舎の両親とはすでに絶縁状態。

 孤独な独り身となっていた。

 家には誰もいない。

 そう、思いこんでいた…

 だが、彼を待ち受けていたものは…