「お帰りなさい…何処に行っていたの?」

 三人目がいた…

「うあぁぁぁぁぁぁっ」

 京平は衝動的に三人目の瑛子の首を絞めていた。

 三人目も殺してしまった。

「はぁはぁはぁ…ど、どうすりゃ良いんだ…」

(困る時が必ず来るよ。その時はここに連絡してね。助けてあげるから…)

 一瞬、榮一郎が言った言葉を思い出すが、すぐに否定した。

 京平がやってしまったのは殺人。パンドラの呪いではない…。

 このままでは、三人を殺した凶悪犯…捕まれば死刑は免れない。

 どこかに高飛びしよう…

 何処が良い…?

 そう考えている京平に新たな恐怖が襲う…

「…ちょっと、お買い物に行ってて…待っててね、今、朝ご飯作るから…」

 四人目の瑛子が現れた。

 ふと見ると五人目と六人目の瑛子が玄関の外から無表情のまま、こちらを覗いていた。

「な、何人いるんだ…」

 床には三人目の瑛子の遺体が転がっていた。

 車のトランクには一人目と二人目の瑛子の遺体がある。

 なのに…、それが見えていないかのように、キッチンで四人目は鼻歌交じりに朝ご飯を作っていた。