気付くと、病室だった。
精神科の先生らしい人が自分を見てくれているらしい。
「あの…先生…」
「何かな?山口 友加里さん」
「え?」
気付いたら自分は野崎 尚緒ではなく山口 友加里になっていた。
いや、違う、元々、山口 友加里だったのだ。
何故か、自分は友達の尚緒だと思いこんでいた。
思いこまされていた。
友加里はある日、変質者に襲われた。
催眠術を使う変質者に…。
それは、非情に強力で、様々な悪夢が友加里を襲った。
ついに精神に異常を来し、精神科に運ばれたのだ。
やがて、変質者は捕まり、独学で覚えた催眠術で女性に悪戯をしていたと自供した。
独学だったので、完成度が低く、成功もすればかからずに逃げられたのも多かったらしい。
だが、友加里には必要以上に効果があり、怖くなった変質者は逃げたらしい。
「ゆっかりん!お見舞いに来たよ~もう大丈夫?」
親友の尚緒が見舞いに来た。
「なっちゃん!うん、もう大丈夫。ごめんね、心配かけて…」
「聞いたよ~変質者に変な暗示かけられてたんだって?」
「うん。でも、催眠療法っていうので、先生が治してくれてるから大丈夫よ。…すぐにとはいかないけどね…」
友加里に安息の日が訪れた…。
「…あなたが捕まった時は独学で学んだと言いなさい…」
「…はい、先生…」
「…あなたが目を醒ましたしたら、さっきまでの事は忘れてしまいます…はい!起きて」
「…袴田(はかまだ)先生、私、良くなりますよね?」
「えぇ、山口さん…あなたはもう悪夢に悩まされることはありません。あなたはね…」
精神科の袴田医師は次の傀儡…山口 友加里に暗示をかけた。
次の変質者にしたてあげるために…。
完
