「尚緒ちゃん、朝よ~起きなさい」
「え…?」

 気付いたらまた、朝だった。

 今度は母親に普通に起こされた。

「今日の調子はどう?歩けそう?」
「え?まま…何を言って…!!」

 気付くと体中に鈍い痛みが走った。

 全身擦り傷だらけだった。

「痛い…」

 尚緒がうめく…。

 母親の話だと、自分はいじめられっ子でクラスメイト達に階段から突き飛ばされた戸のこと。

 しかも、苛めていたのは聞いたこともない名前の生徒だった。

 何でも、小学校の頃から苛められていたらしく、【友達】という言葉を利用して、いろいろやられていたらしい…。

 だが、そんなのは全く記憶に無い。

 聞けば自分には友加里や琉生達の様な友達はいないという…。

 悩んでいると、また、目が覚めた。

 次のシチュエーションが尚緒を襲う…。

 それが、終わるとまた、次の悪夢が顔を出す。

 尚緒はおかしくなりそうだった。

 何百回繰り返しただろうか…

 次ぎ、また、次ぎへと理解不能な環境に追い込まれる。

 でも、それも終わるときが近づいた…。