「ほら、外人、えーごしゃべって見ろよ」
「…こいつ、しゃべれないんだぜ、えーご」
「こいつ、偽外人だ!嘘つき!」
 いじめっ子がよってたかってセーラを苛める。
 人一倍可愛らしかったセーラには、愛情表現の裏返しで男の子がよく苛めた。
 苛める内容はセーラが英語をしゃべれないという事だった。
 親日家の父親はセーラの言葉を日本語で覚えさせた。
 だから、思考が日本語だった。
 英語を始め、外国語は小学一年生になったら覚えさせるつもりでいたため、幼稚園の年長の彼女はまだ、日本語しかしゃべれなかった。
 そこをいじめっ子がついて来て彼女を苛めていたのだ。