今までは、悪霊とかの問題が出てきたときは榮一郎がいつも解決していたのだが、その榮一郎が自分を頼って来た。
助けてもらうことは何度もあったが、助けを求められるような事は無かったのだ。
俊征にとって、榮一郎は格上の人間であって、自分が助けになるような人間では無かったのに…。
「…私はトシが困っている人を助けてくれたら嬉しいかな…。正直、危ない真似はして欲しくないっていうのもあるけど、今回、私、どうしようもなく怖かった。不安だった。トシが見つけてくれなかったらと思うと、今でも震えがくる…。他の人もあんな辛い思いをするのかと思うと助けられるのであれば、助けてあげて欲しいと思う」
「れ、玲於奈…」
「玲於奈って呼んでくれて嬉しいよ」
「え、いや…」
「最初に言ったのが私じゃなくてパンドラにだったってのがちょっと引っかかるけどね」
「それは、その…」
「その勇気を他の人にも分けてあげて。もちろん、私も協力するし」
「それは、危ないよ」
「トシが守ってくれるんでしょ。私は平気だよ」
「え、あ、うん…」
「はは、妬けちゃうね。とにかく、一度、考えてみてよ」
「は、はい」
俊征は正直、迷ったが、玲於奈が薦めるのなら…と思った。