見たこともないカメラだった。
「いやぁ、悪いよ…それに操作方法とかわかんないし…」
「…これに住所とお名前を書いていただけますか?そうしたら、後で説明書をお送りいたします」
「…いや、悪いって…」
「…、いえ、私が壊したのかも知れないですので…それに、これは私からの結婚祝いだと思っていただければ…私は他にもカメラを持っていますし…」
「隆俊(たかとし)、良いじゃない、もらっちゃおうよ、私達の結婚祝いとしてさ」
「理彩(りさ)が、言うなら…じゃあ、ただでもらうのも何だからこれ、少ないけど…」
夫婦は女性にユーロで少しばかりの謝礼金を支払った。