「…浩紀(ひろき)か?話があるんだ…来てくれないか…」
川瀬 浩紀(かわせ ひろき)は大して親しい訳ではなかったが、金持ちだと有名だった倉持 祥吾(くらもち しょうご)に呼び出されていた。
浩紀は苦学生。
北海道からはるばる上京して来たが、両親の仕送りだけでは、大学にも通えないので、日々をアルバイトに明け暮れる毎日だった。
対して祥吾は親からたくさんの小遣いをもらい毎日、遊び歩いているような男だった。
毎日、時計やらブレスレットやらをとっかえひっかえで身につけていて、隣にいる女の子も同じように会う度に違っていた。
それを鼻にかけていた。
正直、好きにはなれないタイプだった。
