「くそがぁっ!あの野郎、後で必ずぶっ殺してやる!!」
傷を負ったユリシーズが悪態をつく。
カノンは手当しながら
「そんなこと言わないで…もう少し説得しよう」
「姫さん、あんた、絶対間違ってる!話しの通じねぇやつなんてごまんといんだって!聞き分けのねぇ奴はぶっ倒せば良いんだよ!」
あくまで対話を試みようとするカノンにいらつきカノンにもきつい眼光を向ける。
「そうだね、話しても無駄かもしれないね…」
「だったら何故だよ!?何であんたは!」
「ユリシーズ君も最初はお話なんて聞いてくれなかったよ。でも、今はこうして私を助けてくれている…」
「そ、それは、あんたがバカな事やってっからほっとけなくてよ、その…」
思わず照れてしまう。
カノンはにっこり笑って
「ユリシーズ君は解ってくれた。ひょっとしたら、もしかしたら、あの人も。って思っちゃうんだよね。ごめんね、面倒臭い女だよね、私…へへっ」
「勝手にしろ!」
ユリシーズはカノンに背を向ける。
怒ったふりをしているが、改めて自分の使命を再確認する。
そうだ、こんな女だから、守ってやらなきゃならねぇ、つまんねぇ奴に殺させる訳にはいかねぇんだ。