「………」
禁司に助けられた少女、ニーナ・アレクサンドラは無口だった。
いや、これでも出会った頃よりはいくらか表情は出てきた方だった。
彼女には何もなく、ボロ布をまとっていた。
禁司と銀史は孤児院セント・クロス流のやり方で、人名字典から名前を探し、それぞれ、ニーナとアレクサンドラと名付けた。
素性も解らなければ、感情も無かった少女を禁司達は引き取ることにした。
というのもこの星はテネブライ…闇の星。
信用にたる者がいるのか解らなかったからだ。
解らないことだらけのニーナ。
だが、彼女と旅をする上で出てきた単語があった。
それが華堕物(けだもの)だった…