(佳暖(かのん)…)
異世界の吟侍(ぎんじ)の一人、仁義(じんぎ)は死に別れた彼女を想う。
異世界では仁義は大皇帝の息子。佳暖は親のいないろくにしゃべれもしないストリートチルドレンだった。
次の大皇帝の玉座を巡って他の兄弟にいつ命を狙われるか解らない立場にいた仁義はストレス発散のおもちゃとして、奴隷商人から彼女を買った。
最初、仁義は佳暖をぞんざいに扱った。
だが、撲たれても撲たれても笑顔を向ける彼女に仁義は心を許していった。
いつしか、かけがえのない存在となっていった。
仁義は彼女を将来、皇后として向かい入れるつもりだった。
でも、死んでしまった…。仁義の世界のカノンはもう、戻らない。
