「吟兄、僕をルフォスの世界に送ってくれ…」
コンプレックスの原因である吟侍にものを頼むのは嫌だったけど、そんなことは言ってられなかった。
あのお婆さんと息子の問題を解決するには情拳が必要だ。
だけど、吟兄の中にいる化獣、ルフォスが怖くて今まで冒険の世界に行けなかった。
セント・クロスの仲間は連れ去られた友達を助けるために、吟兄の作りだす世界に旅立ち見る見る力をつけているというのに、自分はひとり、見かけだけを気にしてた。
でも、それじゃダメなんだ。
僕も情拳を身につけるんだ。
マリアさんのためでもない、ジェニファーお婆さんのためでもない。
自分のために。自分が強くあるために…
導造は決意を決めた。