Gちゃんは心配なんじゃ~
「はー、はー松坂のジジイはもうくたばったか?」
梅田寅吉(うめだ とらきち)77歳…危篤状態だった。
「爺さん、こんな時まで…何を言っているの?」
妻、梅田ウメ79歳が涙ながらに言う。
「ふはは、奴より一時でも長く生きてやるんじゃ~」
ガクッ
「…ご臨終です…」
主治医の先生が告げる。
梅田 寅吉享年77歳。若いときの無理がたたって病に倒れ、その命を散らした。
時、同じくして松坂 翅龍(まつざか しりゅう)もその生涯を閉じていた。
寅吉と翅龍…二人は親戚であり、生涯のライバルであった。
寅吉の息子と翅龍の娘が結婚して二人は親戚となった。
二人の結婚にはもちろん、寅吉も翅龍も反対したが、寅吉の妻、ウメと翅龍の妻、マツは大賛成。寅吉達は渋々結婚を了承する。
そして、待望の孫が誕生する。かわいい孫娘だった。
寅吉と翅龍はこぞって可愛がった。それは、もう、競うように…。
孫娘、梅田 涼子(うめだ りょうこ)が成長するにつれ、それは次第にエスカレートしていった。
そして、涼子が15歳になった時、寅吉と翅龍はこの世を去る。
が、物語はここから始まる。