見事にメロディアス王家の姫君としてとけ込むレリラルであったが、一足遅かった。
セント・クロス孤児院に訪問したシンフォニア王女は異母妹のソナタ王女と共に吟侍という男は、風の星、ウェントスへ向かったという…。
「姫様、吟侍にどのようなご用で?」
ジョージ神父が当然の質問をする。
ソナタ王女とカノン王女が吟侍を尋ねてくるのはわかる。三人は幼なじみだから…。
だが、シンフォニア王女と吟侍は何の面識もなかったのだ。
「いえ…、妹から、聞いていたもので、どんな殿方か、見によったのです」
「それは申し訳ありませんでした。先ほども申し上げましたように、ソナタ姫様と一緒にウェントスの方に向かいまして…あの子達には、無理だと判断したら、すぐに帰ってくるようには言っているのですが、よく、無茶をする性分で…」
ジョージ神父の言葉はすでに耳には入っていなかった。