「心配いらねぇよ!…だがよぉ、吟の字はあんなのをガキの頃追っ払ってたんだな…兄貴の立場がねぇや、ははっ」
ルゥオはウェントスを指して不可能と表現した。
そう、あいつはいつも自分で抱えきれないくらいのトラブルを抱え込む。
俺は脇役でも良い。
取りこぼしたものくらい兄貴の自分がしてやらなきゃな…
琴太はいつもそう思っていた。
吟侍には子供の頃、返しきれないくらいの借りがある…。それを返さなきゃ男じゃないと。
吟侍の心臓に取り憑く七番の化獣ルフォス。そいつの持っていた世界で修行を積んだ。
ルゥオに手も足も出ず震えていた以前の自分ではない!
俺の事を眼中に入れてないのなら、いつか必ず入ってみせる。
あの時のガキの頃の落とし前をつけてみせる。
そう、心に秘める琴太だった。