「くすくすくす…」
「誰…誰なの?」
「ここにいるよ…」
ガバッ
「はぁはぁ…」
あたし…いや俺は嫌な夢で目覚め飛び起きた。
ここんとこずっと同じ夢を見ている。誰かにずっと見られている、そんな気持ち悪い夢だ。「ひどい顔…」
大分うなされていたのか疲れた顔をしている。今日は翔(しょう)と会う日なのに…。
こんな顔じゃ会えない…。
「あら、愛綺良(あきら)起きたの?顔洗ってらっしゃい、ご飯出来てるわよ」
「うるせぇなー、わかってるよ」
「女の子がそんな言葉使うんじゃありません。そんな、男の子みたいなかっこして…」
母さんがたしなめる。
そう、俺は女の子だ。好きでこんなかっこしてるわけじゃない。
翔には彼女がいる…。翔と一緒にいるにはこんなかっこで会うしかないんだ…。