「…ここか?」
「はい。そのようです」
「行くぞ…」
「はい」
10数人の黒ずくめの集団がセント・クロス孤児院前に来ていた。
悪い予感がしたジョージ神父が黒ずくめ達に訪ねる。
「何だね、君たちは?」
「やあ、ジョージ神父。それともサンジェルマン伯爵とお呼びしようか?あるいはソロモン王、アグリッパ、ラスプーチン…いろいろあるな…第二の地球の居心地はいかがかな?」
集団のリーダーらしき男の軽口に顔色が変わる。
この男達は自分の素性を知っている…もしやあれが狙いか?…
「な、何者だ…」
「尋ねるのはこちらだよ神父。ルフォスの核、持っているんだろ?どこだ?」
「知らん。知っていても君たちに話すつもりはない!」
ルフォスの核…食堂にある黒い玉のことだった。やはり、こいつらはあれを狙っていた…
「そうか…では古典的だが、ここの子供達に聞くとしよう。やれ…」
リーダー格の男の指示で数人の黒ずくめが神父の近くにいた子供をさらって姿を消した。
一瞬のことだったので、ジョージ神父には何も出来なかった。
「子供達をどこへやった?」
「我々の星では奴隷不足でな…死ぬまで大事に使ってやるさ…」
「貴様ぁ!」
リーダー格の男に飛びかかったがあっという間に一蹴されてしまった。
「ぐぅっ…」
はいつくばる神父。
「今日のところはこれで帰る。明日、また来るぞ。答えなければ、また、子供が消える…それだけだ」
黒ずくめは笑いながら消えていった。
何も出来なかった。
「ねぇ、アレックスは?」
「メアリーもいないよぉ」
消えた子供達のことを聞いてくる残った子供達。
神父は「ちょっと、出ているんだ。すぐに戻って来るよ」としか言えなかった。