「へへへ、そうかなぁ…?」
「何だよ、吟の字、お前、また、そんな玉っころに話しかけてんのかよ、気持ち悪りぃやつだなぁ」
リーダー決定戦に一人、我関せずを決めてブツブツ言っているのをみていた琴太は吟侍に話しかけた。
彼が、セント・クロスの食堂に飾ってある黒い玉によく話しかけているのはほとんどの子供がみていてちょっとおかしな子として吟侍はみられていた。
「ソナタ姫とカノン姫って名前だってさぁ~、やっぱ、かわいいんだろうなぁ~楽しみだなぁ~」
導造がにへら笑いを浮かべながら近づいてきた。彼は女の子に弱かった。
セント・クロスの子供達からは、この琴太、吟侍、導造を合わせて芦柄三兄弟と呼ばれていた。
ここには訳ありでくる子供が多く、芦柄三兄弟は名前が無かったり本名を名乗れなかったりしたため、ジョージ神父が用意した、【世界の人名字典】から名前を選ばせた。
そこで、三人は【芦柄】の姓を選んだのだ。
名字が同じになったため、そこで、義兄弟となった。
神父はそこから金太郎を連想し、郎を取って金太とつけた。下の二人が銀二、銅三という名前を仮につけてそこから三人が、それぞれ、同じ読みの違う漢字を当てはめて、芦柄琴太、吟侍、導造と名乗ったのだ。