お盆商戦お疲れ様です
毎年のことながら、猛暑の最中での大物日
花にとっても人にとっても過酷です
お盆、帰省、高校野球に
今年はロンドンオリンピック
日本人選手のメダルに一喜一憂
しかし、花業界の関心はビクトリーブーケ
前回のおはなし
英国には国花としてビクトリーブーケにつかわれたバラ切り花の国内生産がない
ということでした
切り花消費拡大の優等生として
日本のマーケティング専門家が絶賛している英国は
切り花生産が壊滅していたのです
つまり、切り花を生産する農家が壊滅
今回は、日本のおはなし
2020年オリンピックに立候補している東京
ライバルに勝って東京に決まったと仮定
ビクトリーブーケは国産切り花でつくれるのか?
以下、仮定のおはなし
東京もロンドンと同じようにバラでブーケをつくると仮定
国産バラの生産量は毎年、減っています
花屋さんや消費者に実感がないのは
国産が減った量を、
輸入が補っているから
国産バラの生産量は図1のように右肩下がり
しかも、理科系研究者ならこんな実験をしてみたいような
みごとな直線的な減少
(クリックすると大きくなります)

$宇田明のウダウダ言います

これまでと同じように減っていくと仮定すると
2000年の4.6億本、2011年の3.0億本が、2020年には推定1.8億本
なんとか国産のバラでビクトリーブーケをつくることができます
この調子で減っていくと
いつ国産バラは0になるのか
2032年です
つまり20年後
2020年のオリンピックに東京が落選し
2032年以降に開催すると
日本国内ではバラ切り花をつくっていません
輸入に依存するか
オリンピック用にだれかに生産を委託することになります
では、なでしこジャパンで沸いたカーネーションはどうか
バラと同じように、国内生産は右肩下がり

$宇田明のウダウダ言います

2020年の生産量は推定1.9億本
なんとかビクトリーブーケをつくることができます
いつ国産カーネーションは0になるのか
バラと同じ2032年です
つまり、20年後には
国内でバラ、カーネーションの生産はなくなっている
まだ、トルコギキョウがある
ラナンキュラスがある
無理です
バラ、カーネーション生産が壊滅するということは
国内切り花生産を支える種苗、資材、輸送なども壊滅
ゲリラ戦を戦い続ける品目、生産者が点在するのみです
以上は、統計学上の推定
現実の経済活動ではV字回復があるかもしれません
減少をおしとどめようとする
人間の意志が働きます
国の施策、生産者の意欲、経済の変化などです
しかし、放置すれば
データどおりになります
次回は
データどおりにさせないための方策です