これまで2回、後処理剤の問題を説明しました
そして、今回は後処理剤がなかなか浸透しない理由を説明する予定でしたが、
またまた変更
花びんの水の腐敗が再度、緊急登場
大田花き 花研ブログでの問題提起
なんと「カーネーションどろどろ事件」
(http://www.otalab.co.jp/blog/2012/07/19)
このネーミング
東京人とはおもえない「のり」
恐るべし
その内容はこうです
大田花きと、なにわ花いちば、東西の市場で
同時期に
展示担当者が
「展示用切り花の花びんの水が腐る」
「毎日、水かえをしているのに、毎日くさる」
という苦情
それも、よくくさる産地、さほどでもない産地があるらしい
花市場の切り花展示はご承知のように
透明のガラスの花びん(筒)
水の濁りは一目瞭然
また、市場での展示品は産地からの直送
すなわち、市場の展示で水がくさっているといことは
花店でのおけの水がくさっているということになる

$宇田明のウダウダ言います
写真 市場の展示では花びんの水のくさりがよくわかる

さて、そこで・・・
なぜ花びんの水がくさるのか
①展示用花びんは清潔か?
無菌とはいえないが、毎回洗浄し、アルコールなどで消毒
まず花びんが原因とは考えられない
②輸送中の汚染?
今回、問題になっている花は乾式輸送
バケットや水入り縦箱の水からの汚染はない
③輸送中のむれ?
輸送中に高温でむれたとすると
花などに灰色かび病(ボトリチス)が発生するが
きれいな状態で着荷
④産地でくさりやすさに差があることからすると
産地での前処理、水あげになにか原因がありそう

これまでのまとめ
お客さまが切り花に求めるのは
日持ちの長さはもちろんだが、
花びんの水のくさりや悪臭は嫌い
だから、
花屋さんとしては、
1案:お客さまに毎日花びんの水かえと、
茎の切りもどしをお願いする
2案:家庭でもっと花を飾っていただくためには、
お客さまの手をわずらわせてはダメ
水かえをするかわりに
後処理剤をつかっていただく
という、前回、前々回の議論になります

さらに、今回、明らかになったこと
産地での取りあつかいで
花びんの水のくさりを減らせそうだ
ということです
これは大きな成果です
産地では長持ちに取り組んできましたが
それに加えて花びんの水がくさらないような
切り花出荷も可能性がありそうです
産地と市場の連携により、
至急、花びんの水のくさり対策に取り組みましょう