$宇田明のウダウダ言います
写真 スカイマークの機種はすべてB-737-800(177席)に統一

ニュースで話題のスカイマークの告知(スカイマーク・サービスコンセプト)
機内の座席ポケットにありました


$宇田明のウダウダ言います

上京には神戸空港からスカイマークを使います
安い・便利
9,800円~13,800円、1日5往復
ANAだと13,170円~24,770円、1日3往復(JALはすでに撤退)
さて、その告知
前文と8項目
前文には「より安全に、より安く」輸送するために従来の航空会社とは異なる機内サービスとある
1.荷物はお客さまが収納
2.丁寧な言葉づかいを客室乗務員に義務づけしていない
3.客室乗務員のメイク、ヘアスタイル、ネイルアートは自由
4.服装は会社支給のポロシャツ、ウインドブレーカだけ義務づけ、それ以外は自由
5.客室乗務員は保安要員で、接客は補助的
  客室乗務員同士の私語についての苦情は受けつけない
6、7.略
8.機内での苦情は受けつけない
  不満があれば消費生活センターへ連絡
 (この部分が東京都生活消費センターからの抗議で、スカイマークお客さま相談センターに変 更された)

これだけ見ると横柄な航空会社
言葉づかいが悪く、化粧が派手で、服装がだらしなく、私語が多い客室乗務員と思われてしまう
けっしてそんなことはない
乗客(私)は別段不満はない
荷物は自分で収納できる
背が低い人の荷物は乗客どおしの助け合い
客室乗務員は乗客が収納しやすいように荷物棚を整理
それで十分
言葉づかいや態度はANAと同じ
ANAのスーツにネッカチーフ、化粧ばっちりで、こてこての髪型ではなく
機能的なポロシャツに、化粧は自然、髪型は普通
なにわ花いちばとそっくりの紺のポロシャツ、ウインドブレーカ
なにわ花いちばはズボンも支給されているが、
スカイはズボン、スカートは自前みたい
私語は見たことがない
だいいち、4人しかいない客室乗務員、私語をする場面なんてないだろう

さて、なにが問題か?
1.これまでに客室乗務員に対する苦情がどれだけあったのか
苦情に対する過剰反応ではないのか
テレビのコメンテーターによると、
このような告知はアメリカの航空会社ではあたりまえらしい
保険証書や金融商品説明にある小さな字でいっぱい書かれた免責項目のようなもの
訴訟社会のアメリカ
苦情に謝らない文化
異議を論破する文化

2.不満があれば消費生活センターに訴えよ
まさしくアメリカ流訴訟文化
会社は関知しない
公の消費生活センターが対処せよ
さすがにこの項目は東京都消費生活センターが抗議
スカイマークお客様相談センターに連絡されますよう・・に修正
電話番号を記しているが03・・・
他の企業のお客様相談室0120・・・でない
苦情の電話料金は自己負担
新しくできた格安航空会社はどうなっているのだろうか

3.義務づけされた仕事、命じられた仕事だけをすればよいアメリカ文化
義務づけられていないのに「丁寧な言葉づかい」をするスカイマークの客室乗務員
保安要員といわれても「丁寧に接客」をするスカイマークの客室乗務員
ポロシャツを着ても気品があるスカイマークの客室乗務員、
スーツを着てもだらしないアメリカの○○

かつて見た英国ビクトリア女王を描いた映画
女王が王宮の窓ガラスが汚れていることを嘆く場面
窓ふきは仕事に含まれていないと、窓が汚れていても知らん顔のメイド
別に窓をふく担当がいて、しかも、窓の内側と外側は別々の担当
日本では、保安要員でもアルバイトの店員でもお客さまに対しては丁寧な言葉づかい
ゴミが落ちていたら、義務づけられていなくても拾うのが日本
この文化があるから今日の日本があり
未来の日本もある
アルバイトでもパートでも労働に対するモチベーション、誇り
そのモチベーションを高めるのが経営者

4.アメリカのスタンダードが世界のスタンダード、
日本のスタンダードはガラパゴス
と思いこんでいる経営者
勘違い
アメリカのマニュアルを直訳してしまうアメリカ通
英語は堪能だが日本語を学んでいない
直訳の悪文見本のスカイマーク告知
勘違い
日本のスタンダードこそ人類のスタンダード
これこそが日本の生きる道
花の消費拡大も
花産業で働く人たちのモチベーション、誇りにかかっている

5.外資系でもないスカイマーク
オーナーはHISの澤田会長
稀代の経営者がこんな告知をださせたとは考えられない
秀才のだれかが勘違い