2学期が始まってすぐに台風襲来により、スタートダッシュでズッコケた感がありますが、2週間が経ちましたね。
この時期の教員は、普段の業務を合わせて、児童生徒の夏休み課題のチェックや丸つけ、応募作品の修正などで忙しくしているでしょうね。
正直なところ、「課題のチェック」や「自由研究」、「感想文」関連がなかなか大変だったと記憶しています。
課題チェックですが、丸つけもさることながら、まず集まらない。
集会所・学童などでの学習や親が不在がちなどの理由で、答えの冊子を渡していましたが…答え合わせしていなかったり、白紙だったりするため、やはり最終は担任がしていましたね。
まー確かに、共働きの家庭ではなかなか子どもとの時間を創出できないのも理解できます。私だって、子どもどころか個人の時間すらなかったですから。
では、自由研究ではどうでしょうか。
私自身が理科主任をしていましたので、流れとして
① 全校分の作品を確認
② 学年の代表を選ぶ
③ 県・市への応募する作品を選ぶ
④ 該当児童の作品紹介文をともに作成し、児童の字で修正箇所を正す
⑤ 運搬
⑥ 主任会で選考→返送
⑦ 賞状の氏名を書く→渡す
そして、感想文は…持ち帰ったり、土日に読んだりして、添削したり、選出したりしていましたね。学年によっては「0」ということもありました。正直教員の立場からすると、少し残念ではありますが、残業や修正など減ってラッキーと思っちゃいましたね。
普段の授業で、感想文や物語文など、『書くこと』には注力していたわけですから。
こんな感じで、各ご家庭でも大変苦労をしているでしょうが、課題提出すると教員側の負担も増していくんですよね。
だからでしょうか、「夏休みの宿題廃止」論が噴出したり、実際に廃止したりする学校も出てきました。
宿題をなくす理由は、主体的な学習を目指すため、だそうです。
(かっこつけずに、教員負担の軽減と言えばいいのに…)
廃止された場合、教員側の負担減にもなりますが、基礎学力面では「課題のある家庭・子」が心配ですね・・・
また、子どもは喜ぶでしょうが、本来の親の責任が増す(元に戻る)ため、嫌がる家庭もあるでしょう。
「Polimill」が行った「日本でも宿題は廃止すべきか?」という調査では、
「宿題を廃止すべきだ」と回答した人は16.7%、
「現状でいい」が33.3%という結果
宿題に関しては、中高生の場合、入試や塾などの対策・課題がありますので、なくしたところで問題はないでしょうが、小学校では大きなトラブルにもつながります。
働き方改革の一環として、宿題の丸つけは保護者がするものと依頼したら、
「教師がサボろうなんて、言語道断!」
「職務放棄だ」
「学校は何のためにあるんだ」
と教育委員会に訴えた親がいたわけで。
教育委員会も突っぱねばいいものの、右から左と学校現場に「けしからん」と【指導】してきたんですね。
ちょっとキツイことを言います。
宿題くらい親でなんとかしなさい
学力低下が心配なら、
夏休みの過ごし方を家庭で工夫しなさい
じゃあ学校は何のためにあるんだ!と思うでしょうが、学校の役割はあくまでも教育の支援であり、集団行動や人間関係を学ぶ場所で、【最低限】の公共サービスに過ぎないのです。
だから、上にも書きましたが、「課題のある家庭・子」の【基礎】学力や生活を心配しているのであり、家庭に余裕があるなら、塾やドリル購入すればよい。金をかけたくないのであれば、無料サイトを利用すればよい。
宿題がないとだらけるだとか、子どもと喧嘩になるだとか、子どもの宿題をみる時間がないだとか、学校や教員に親の役割を丸投げするな。親の責任から逃げるな。
こういった親の責任をなすりつけてきた結果、学校や教員を疲弊させてきたわけですから。
保護者の皆さん、
今一度、自分の子どもにどの程度学力が必要で、どれだけ向き合えているか、子どもの「何」を知っているのかを振り返り、熟考してください。
わが子と友だち感覚の関係も結構ですが、本当に大切に思っているのであれば、子の将来を考えてください。
基礎学力があれば、高校や大学、専門学校など未来の選択肢が広がり、選択できる職業もうんっと広がっていきます。
学校や教員はあなたの子の将来まで責任は取りませんし、取ることもできません。
だからこそ、親なら、【後悔させない】ためにも、何をすべきか分かりますよね?
子どもがだらけるから宿題を出せ…ですか?
勉強させるのに喧嘩になるから先生がやれ…ですか?
時間がないから先生がやれ…ですか?
↓宿題のサンプル(自作)