この話は、すでに私の潰瘍性大腸炎が

ほとんど良くなって来ていた頃だったと思うので

 

 

それほど若くなかったので、

私の妄想もありますが 笑

 

 

 

いや、理由はどうあれ

それ、犯罪でしょ?っていう

医師の話です。

 

 

 

 

 

どうも、

その病院の建物や雰囲気が

印象に残っているので、

それも交えつつお話しします。

 

 

 

 

 

 

 

私は、

毎年、乳がん検診をしています。

 

 

その年も

やろうと思っていましたが

忙しくしていて、うっかり忘れていたので

 

 

いつものように

乳房X線検査(マンモグラフィー?)を

やってくれる病院の、

予約が一杯で

 

 

 

それでも、

急いで終えたかったので

 

 

エコー検査だけでも

受けられる病院をグーグルマップで、

徒歩で行ける範囲内で、探しました。

 

 

 

一番近所の

婦人科の病院があったので

そこに決めました。

 

 

 

 

その病院は、

 

 

大通りからは随分奥まっている

住宅街の片隅の、人気のない場所に

 

 

 

 

 

ひっそりと建っていました

 

 

 

 

玄関のところは

普通の大きな民家のような

感じで、少し新しく改築されていました。

 

 

 

外観は、木が回りに沢山茂っており

建物の全貌は、見えませんでした。

 

 

 

 

大きな玄関を入ると、スリッパが置いてあり

先はまっすぐに廊下になっており

 

 

 

廊下に向かって

 

 

左が病院、 右は自宅のようでした。

 

 

 

 

私は、左に入り、受付を済ますと

 

 

待合室には

患者は、 私1人で、

長椅子に待たされました。

 

 

 

昔ながらの白いナース白衣

ナースの帽の看護婦さんで

 

今時珍しいな...。 と思いました。

 

 

 

 

その後、呼ばれて

『検査は3階で行います』と言われ

 

 

 

看護婦さんに、誘導され

3階の階段を登ろうとして

 

 

 

 

そこでまず、驚きました。

 

 

 

 

まるで、タイムスリップした?!かのような

 

大正か、昭和初期のような

古い木造の、急な階段なんです。

 

 

 

ギッ、ギッ、と音をたてながら

私は、1人で、階段を登りました。

 

 

左側には、窓があり

外の景色を見ながら

登って行きました。

 

 

 

窓枠まで、木でできていて

日差しが入って、なんともレトロです。

 

 

 

 

3階に着くと、 そこは

まさに、異世界でした。

 

 

まさにこんな感じなんです、(消火器はなかったけど 笑)

 

(すいません、どうしてもイメージ伝えたかったので、

写真お借りしました。)

 

 

 

新し目の玄関からは、

想像できなかったけれど

3階建てで、こんな感じの、木でできた廊下があり

 

 

 

廊下進んで、真ん中奥ににホールがあり

そこは、もっと全然広いんです。

巨大な病院だったんです。

 

 

 

置いてある椅子や、テーブル

ガラスの医療棚など

 

 

もう、アンティークというか

本当に、大正か昭和初期の病院なんですね

 

 

 

 

こんなに広い病院に

患者は、私1人でした

 

 

 

 

静寂の中

 

 

 

 

私は、先生に呼ばれて

診察室に入りました。

 

 

 

 

診察室も、これまた広い!

全部木造で、

 

 

あの、例の、

ホーロー製の手洗い台とか!

 

白いガラスの医療棚とか!

 

 

とにかく、広くて驚きました。

 

 

 

 

 

廃墟の、理科室みたい! 笑

 

 

 

 

 

どんなお爺ちゃん医師が出てくるのか

と思っていたら

 

 

 

そこに、座っていたのは

35歳くらいの、

若い先生で、メガネをかけていました

 

 

 

無口なのか、あまり私の顔も見ず

すごくシャイな感じがしました。

 

 

『 乳がん検診ですね 』

 

 

と言って、

エコーの部屋に通されました。

 

 

 

 

とにかく、先生は

声も小さく、

口数が少ない上

 

 

すごくゆっくりした人で

 

 

 

 

まあ、こんな大きな病院だけど

こんなヘンピな所にあるんだから

 

 

患者さんも、普段から、

ほとんど来ないから、

 

 

時間があるので

ゆっくりしているんだろうな〜 

 

 

 

と思いました。

 

 

 

 

それにしても、こんな異世界に来ると

色々妄想してしまいます。

 

 

 

 

 

ああ、きっと、この先生は

お坊ちゃんで、

代々、医者の家系なんだろう

 

 

 

大正時代頃からずっと、

ここで開業していたんだろうな

 

 

 

人の気配が、他にまるでないので、

 

 

 

お父さん先生は、亡くなったのかもしれないな

若先生はまだ若いので、最近亡くしたのかも....。

 

 

 

看護婦さんと、この先生の2人だけで

開業しているんだろうな....。

 

 

 

 

 

などと妄想に妄想を膨らませていました。

 

 

 

 

 

患者さんは、普段から

ほとんど来ないのだろうし

看護婦さんは1階の受付にいるので

 

 

 

 

 

先生は、こんな広い3階のどっかに

1日中一人ぼっちでいたら

 

 

 

内向的になってしまうんじゃないかな?

 

 

 

 

さらに妄想は続きます。  笑

 

 

 

 

この先生は、35歳くらいに

見えるけど

 

メガネをかけてはいるが

よく見ると割とイケメン?で

 

 

背も高いし、

代々医者となると

世間では、モテそうなんだけど

 

 

指輪をしていないので

独身だろうな〜と思い

 

 

 

このような、

ぼっちの生活を送っているので

 

 

 

なかなか、

出会いなどないんだろうなあ....。

 

 

 

 

勿体無い話だな〜    

 

 

 

 

 

 

などと、妄想は膨らみました。 笑

 

 

 

 

 

特に、先生の表情を見ていると

なんだか、すごく

 

悲しい感じに見えました。

 

 

 

 

うつ病患者じゃないの?というくらい

声も小さく、表情も暗く

生気がない感じを醸し出しています。

 

 

 

 

 

 

エコーの検査結果の

写真を眺めながら、先生が

 

 

 

 

しばしの沈黙の後

 

 

 

『 気になる影がちょと見えるので

  

  多分良性の腫瘤だと思うのですが

 

   一応1ヶ月くらいしましたら経過を見たいので

 

    また来てください。 』

 

 

 

 

と、ゆっくり静かに言いました。

 

 

 

 

 

 

正直言って、

 

自分で触ってみても、しこりはなく

 

 

 

生活習慣も、食生活も、

人生の中で、一番、健康的な時期で

 

 

しかも、毎日、

ウォーキングをしていて健康には

自信があったので

 

 

 

『 え? 』

 

 

と意外に思いましたが

 

 

『そうですか、わかりました』

 

 

とだけ言って、帰りました。

 

 

 

 

 

家についてから

やっぱり、気になってしまい

心配なので

 

 

またの出費にはなるけど

 

マンモグラフィーの

受けられる別の病院に、

改めて予約を入れました、

 

 

 

 

そして結果はやっぱり

 

『 異常なし 』 笑

 

 

 

 

エコーで、影が見えた事を

この先生に話しましたが、

 

 

 

『 そんなもの、全く見えないですよ

   綺麗なもんです。』

 

 

 

と言われました。

 

 

やっぱりねえ、と思いつつ

 

 

そのまま忘れてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、1年以上たった頃

 

 

また乳がん検診の時期になり

 

 

 

ふと、

そうだ!あの病院!

 

 

 

と思い出しました。

 

 

 

 

私は、

ちょっと引っかかっていたし

 

 

 

 

あの、廃墟のような病院に

また行ってみたいな。。

という好奇心もあったりして 笑

 

 

 

 

 

 

行って

例の影を、確認してもらおう

 

 

 

と、またあの廃墟病院に行こうと

思いたちました。 笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病院の玄関につくと

 

 

 

『あれ?』 と驚きました。

 

 

 

 

前に来た時には

病院用の簡素なスリッパが

置いてある、何もない玄関でしたが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じの花柄の、玄関マットが敷かれており

 

 

 

左脇には、スリッパ立てに、これまた花柄のスリッパが

たくさん立っていました。

 

 

 

玄関が、一気に明るくなっていたので

驚き、正面を見ると

 

 

 

歳の頃は、40歳前後の、

パワフルな感じで、赤い口紅の

派手な女性が

 

右奥の自宅?!から、

車のキーをジャラジャラさせながら出て来ました。

 

 

そして、『 あなた!ちょっと行って来ますね』と

1階にいた、例の若い先生に、言って出かけて行きました。

 

 

 

 

先生は、1年前と比べ物にならないほど

ふっくら太って、なんだか見た目が、

明るく元気な感じになっていました。

 

 

 

先生は、私に、こんにちはー と言って、

上階に上がって行きました。 

 

 

 

 

 

『 先生、結婚したんだ! 笑 』 

私は、心の中で思いました。

 

 

 

 

というか、 あのシャキシャキした

年上の女性に

 

 

『捕まったんだ!』  

という感覚に近い感想でした。 笑

 

 

 

 

 

 

 

私は、また3階に登り

エコー検査を受けました。

 

 

 

変化したのは、玄関だけで

3階は、相変わらずの趣でした。

 

 

 

 

先生は、指輪をしており  笑

去年のような、あのマッタリさは皆無で

 

話し方も、ゆっくりではなく

普通になって、前より明るく見えました。

 

 

 

エコーの結果が

 

『 異常なしだったので 』

 

 

 

私 『 先生、去年、影が見えたとかで

 

   1ヶ月後に来てくださいと言われたのですが

 

     来れなくて、、、前回の

 

      カルテ一応確認してもらえますか? 』

 

 

 

先生 『 ........   。』(カルテの前回のを見ている)

 

 

 

私 『 前回の写真に、影があると言われたのですが 』

 

 

 

医師 『 影?  ないですね  』

 

 

 

 

私  『 ええぇ ???? 』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マジか笑

 

 

 

 

 

 

 

そうなんです

 

 

 1年前

 

 

 先生、嘘をついたんです  

 

 

 

 

 

普通ならカルテにも、

『腫瘤の疑い』とか、何か記載があるはず

 

 

嘘をついた上に

何も書いてないなんて

 

 

 

 

二重のショックでした。

 

 

 

 

こんな風に

 

 

医者が、

検査の結果を、

捏造していいんですかね????

 

 

 

 

 

 

腫瘤が、ないのに

 

腫瘤があるようだから

1ヶ月後に来てください⤴︎ ?

 

 

 

 

 

 

ありえないだろ!! 笑

 

 

 

 

 

 

 

何のために??

 

 

 

 

それを考えたら、怖くなりました。

 

 

 

 

 

 

考えられる事は

 

 

 

 

① 患者が来なくて、経営不振になっていたので

  なんとかして、再来して欲しかった。

 

 

 

 

② 個人的に、また1ヶ月後に、会いたいと思った

            (これサイコパスだろ笑)

 

 

 

③ 前には見えた影が、今は見えなくなった 

  (心霊写真じゃないし! 笑)

 

 

 

 

どんな理由であれ

 

 

 

腫瘤がないのに 

 

 腫瘤があると

 

患者に、嘘を言ってもいいの???

 

 

 

立派な犯罪でしょ

 

 

 

そう思いませんか?

 

 

そんなわけで

その後、先生は

まあ、幸せに暮らしているとは

思うんだけれど

 

 

 

思い返すと、これもゾッとする話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり