先学期(2年目の秋学期)にExperiential Learningという授業がありました。これはMBA生がコンサルタントチームとして地元企業が抱える経営課題に対して約10週間のコンサルティングを実施する体験型授業です。アプリカントのみなさんにとっても注目度の高い授業のひとつかと思いますので、少し思い出しながら記載したいと思います。

今期は6つのプロジェクトがありました。

以下、テーマ/インダストリーです。

 

#1アジア市場への新規参入戦略の立案/スキンケア

#2ラテンアメリカ市場への新規参入戦略の立案/人材ビジネス

#3安定供給及び収益最大化に向けたサプライチェーンの改善提案/グローバルリテール

#4サプライチェーンの強化に向けたM&A戦略の立案/航空機産業

#5優秀な人材の採用および維持に向けた人事戦略の立案/航空機産業

#6クラウドサービスのマーケティング戦略の立案/IT、ソフトウェア

 

他にも過去には、自動車、消費材、半導体、メディカル、保険、ホテル、不動産、といった業界の案件もあったようです。在学中にどの案件があたるかは運次第かもしれません。

 

さて、実際私が参加したのは、#5でした。

フランスを本社とする航空機会社においていかに優秀な人材(特にエンジニア)を獲得するのか、そしていかにその優秀な人材を自社につなぎとめるのか、について現状の課題を浮き彫りにして、その対策を提案せよ、というものでした。

日本の新卒一括採用&終身雇用文化とは異なり、人材の流動性が高いアメリカにおいて、このテーマに取り組めたことはとてもよい経験となりました。社員に個別インタビューを行い、満足/不満足な点を導きだしたり、クライアントのターゲットとなる人材層に対してWeb調査やヒアリング調査を行ったり、もちろん自社分析や競合分析も行い、プレゼン資料を作成しました。最終プレゼンはクライアントオフィスにて行われ、当日はフランス本社から人事部の幹部も参加していただき、ガンガン双方向でディスカッションをするというとても有意義な時間となりました。報告書の中に、たくさんの“生”の情報を加えたこともあり、クライアントからは大変貴重がられるとともに、高い評価をいただきました。

早速、来期の事業計画に組み込もう!なんて話も出てきて…がんばった甲斐があったなあと思った次第です。(実際、かなりの時間をこのプロジェクトにさきましたので。。)

あと、本プロジェクトに付随して私がクライアント企業の人事戦略について聞いてみたかったこともプレゼン後のQ&Aでちゃっかり幹部に質問させてもらったりして私なりにこの機会を最大限活かして学ばせてもらいました。
 

社費留学生の方は、米国でインターンをする機会がない(あるいは、できない)という方もおられるかもしれません。そういう方にとって本プログラムは米国での仮想的就業体験ができるよい機会かもしれません。それだけでなく、クライアントがもとめる高いクオリティに対して、国籍や価値観、バックグラウンドの異なるクラスメイトと10週間のプロジェクトを運営するというのは非常に有意義な経験です。(ときに衝突もしたりしながらね。それをどうハンドリングするかもまたよい経験かと。)

ぜひリーダーシップをとって、チャレンジしてみてください。