家族からの荷物を受け取った後、久しぶりに冷たいものが欲しくて売店に行く旨をナースステーションで伝える。再び看護師が付き添うという。

付き添いは無用だと伝えてみるも、『血圧がとても低くて、どこかで倒れられると困るので』という返事だった。

おかげで、やはりSP付きの有名人の気分を味わう。毎回付き添われるのも気がひけるので、売店は二度ほどの利用しかしなかった。


その日、しばらくして、医師が様子を見にこられた。


抜鉤してからの調子がいいらしく、

『状態がいいですね。これならもう退院できますよー。家族と相談して退院の日程を決めてくださいね。』

『いいんですか!退院できるんですか!!

ありがとうございます😊』


慌てて家族に連絡をした。

お昼過ぎに言われたことと、連絡が夕方になったので、明後日、退院することにした。

(退院は午前中にしてくださいとの注意書きがあった(その辺はホテルのチェックアウトと同じだなー、と感じた)


「急展開だねー!?でも、退院できるなら良かったね。体調良くなったのなら退屈なんじゃない?退院したら何が食べたい?」


あんなに病院食が進まず、手術後はほぼ流動食、普通食に戻す事もなくすごしていたが、退院できると言われると、入院前に食べていたお店や食材が次々と浮かんできた。


明日は、荷物をまとめなくては。

調子が良くなってからは、看護師もほとんどくることがなかった、この部屋も残り数日。