内山の実践学・実戦学

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安倍晋三先生を偲ぶ

参議院選挙の投票日を間近に控えた7月8日、

当社が以前から大変お世話になっている

安倍晋三先生が何者かに銃撃されたという

ショッキングなニュースが飛び込んできました。

 

何とか命だけでも助かってほしいと

懸命に願いながら本社の神棚に祈りを捧げ

近くの神社にも参拝をしましたが、

残念ながら回復することなく

お亡くなりになったという知らせが

入ってきました。

 

安倍先生がこのような形で

この世からいなくなってしまうことは

想像すらしなかっただけに

私も強いショックを受け、

思わず男泣きしました。

 

安倍先生の地元である

山口県下関市に本拠があり、

私が以前理事長を務めていた

社会福祉法人「さわやか会」が

開催する施設の行事に、

安倍先生は奥様の昭恵さんともども

何度か顔を出していただいていました。

 

そうした古くからのお付き合いもあり、

2010年の8月に当社が北海道で初めて開所した

介護付有料老人ホーム

「さわやか東神楽館」の竣工式典には、

安倍先生もわざわざ現地までお越しいただき、

あいさつをしていただきました。

 

また、今から10年前の2012年7月9日には

当社が北九州市で毎年開催していた

市民向けの特別講演会の講師に

安倍先生をお招きさせていただきました。

 

当時は自民党が野党という立場で

安倍先生は一度目の総理大臣を辞任した後、

その年の秋に行われる党の総裁選に

出馬の意向を固める前といった状況でしたが、

安倍先生の人気はたいへん高く

約1000名のお客様が

講演を楽しみにされていました。

 

その時の様子を、当社が毎月発行している

「ウチヤマタイムズ」という社内報の

2012年8月号の「社長メッセージ」のコーナーで

紹介していましたので、ここに抜粋します。

 

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当日、先生が会場のホテルに

到着したという知らせを聞いて、

私は真っ先にあいさつしようと

控室のドアをノックして中に入りました。

 

安倍先生には

今まで何度もお会いしていましたが、

当日はいつもと違って

いくぶん生気ない様子で、

表情が険しく見えたのが気がかりでした。

 

それでもそのうちに

他の来賓の方々がお見えになると、

笑顔で会話をされていて少し安心ました。

 

そしていざ約1000名の参加者を前に

壇上に立った安倍先生は、

見事に頬が紅潮して凛とした顔つきに変わり、

いつもの堂々とした雰囲気で

1時間以上にわたって

講演と質疑応答を行ってくださいました。

 

その後、食事会場のアサノパティオに移動し、

そこで安倍先生の警備担当の責任者から

意外なことを聞いて驚きました。

 

実は安倍先生は、

風邪をひいていて非常に体調が悪く、

前日には39度の熱があったとのことでした。

 

秘書の方にも確認したところ、

やはり体調不良のために

講演を辞退することも考えたそうですが、

多くの方が楽しみに来場されるので

やらないわけにはいかないと、

先生自ら予定通り開催することを決断された

ということでした。

 

懇親会の会場でも

安倍先生はひっきりなしに

お客様から記念写真の撮影を求められ、

食事にほとんど手を付ける間もなく、

最後までほぼ立ちっぱなしのまま

笑顔で応じられていました。

 

私はその姿に、

本当のプロの精神を

見せられた気がしました。

 

日本という国家を背負って

仕事をしている人というのは、

これほどまでに気配りができ、

自己を犠牲にしてでも

人のために尽くせるということを

改めて思い知りました。

 

講演会が終わって数日後、

今度は会場だった

ステーションホテル小倉の担当者から、

また素晴らしい話を聞きました。

 

当日は警備の関係上、

安倍先生はホテル内でも

ほとんど裏手の通路を通って

移動されたのですが、

控室から会場まで行き来する際も、

通路にいる裏方のスタッフ

一人ひとりに頭を下げて

「ありがとう」と言いながら

通っていたということです。

 

ホテルの担当者も、今まで何人もの

政治家や著名人を見てきたそうですが、

そこまで丁寧にあいさつされる方は

初めてだったと感心していました。

 

安倍先生の持つ優しさ、思いやりの深さに、

関わる人はみんなファンになるのだと思います。

 

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この講演会以降、政局が大きく変わり

安倍先生が自民党総裁に返り咲き、

その直後の衆議院選挙で

2度目の総理大臣就任を果たしました。

 

そのようなご縁もあって

2017年には安倍先生より

天皇・皇后両陛下主催の「春の園遊会」に

私を推薦していただき、

妻と一緒に出席させていただきました。

 

園遊会の前日には

安倍先生ご夫妻が主催された

夕食会にもお招きいただきました。

 

この時も安倍先生は、

私たち出席者が退屈しないように

様々な話題を自ら提供され、

笑顔の絶えない楽しいひと時を

過ごすことができました。

 

本当に、感謝してもしきれないくらい

お世話になった安倍先生が

あのような形で凶弾に倒れるとは

残念でなりません。

 

直接ご恩返しをすることは

叶わなくなってしまいましたが、

これまでに受けた恩義を忘れることなく、

これからも安倍先生に喜んでもらえるような

いい仕事を続けていかなくてはいけないと

改めて心に誓っています。

 

安倍先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

 

今回の事件の後、数日間は

なんとなく元気が出ずに落ち込んでいると

私の心情を察した取引先の女性が

美しい花束を持ってきてくれました。

 

「安倍先生が大好きな内山会長のことだから

 とても悲しんでいると思って」

という、その素晴らしい心遣いに心を打たれ、

ようやく元気を取り戻すことができました。


当社の社員にも、そのような心遣いができる

心の優しさを持ってほしいと願っています。

 

いつも、ありがとうございます。

 

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