近所のスーパーの店頭でトウモロコシが売られていたので、早速買ってきて茹でて食べた。

 美味しかった。
 初物なので、トウモロコシの粒の皮が柔らかくて食べやすかったです。
 トウモロコシと言えば、夏の季語かと思いきや、秋の季語だった。売られていた物も、まだ地場物ではなく、長崎県産でした。
 トウモロコシ、ジャガイモ、トマト、トウガラシなど、日常的に日本の食卓にのぼる食材ではあるが、新大陸(アメリカ大陸)原産なので、日本に持ち込まれたのは江戸期以降である。

 さて今では、遺伝子組み換えトウモロコシからデンプンを抽出し、遺伝子組み換え大腸菌を使って、ブドウ糖果糖液糖(異性化糖)が作られている。ブドウ糖果糖液糖(異性化糖)は、PETボトル飲料はもちろんのこと、菓子や菓子パン、佃煮や缶詰、レトルトやコンビニ弁当の具材など、ありとあらゆる加工食品に砂糖の代わりに使われている。それは、「ブドウ糖果糖液糖」を産生する「遺伝子組み換え大腸菌」は、日本政府の総力を挙げて開発されたものであり、日本国内では低コストで利用できるためである。

 遺伝子組み換えトリプトファン事件(日本企業が、遺伝子組み換え大腸菌でトリプトファンという健康食品を製造して、それを飲んだ人が38人死亡し数千人が被害を受けた事件)が、1989年に発生したが、日本のマスコミはほとんど報道しなかった。過去において、こんな大規模な健康食品による被害が起きていたことは、多くの日本人は知らないと思う。これをマスコミがきちんと報道し、国の方でも生化学などの専門家を交えて対処(立法化、ガイドライン化)しておけば、今回の紅麹事件も起きなかったかもしれない。

 初物のトウモロコシを食べながら、そんなことを考えた。