昨日、針灸院に来た患者さんは、最近、ジムに通っているそうである。
 体が硬くなっていたので、たぶん、マシントレーニングのやり方を間違っていると思うと言って、レッグプレスというマシンの正しい使い方を教えた。

 それで、その方法で、3回ほどレッグプレスの動作をしていただいたら、「こんなに、脚が軽くなるんですか!」と驚いていた。
 トレーニングジムは、身体のパフォーマンスを上げて、スポーツの記録を伸ばすために存在している施設であるから、ジムでトレーニング後は、脚が軽くなり、容易に走ることができるようになるのは、当然である。

 そこで、ふと、気付いた。
 多くの人々は、身体のパフォーマンスを上げるためにジムに行くのではなく、苦痛や疲労感を感じるためにジムに行くのではないかと。
 「練習が辛い」というのは、その動きをマスターすることがなかなかできなくて「スポーツが上達しないので辛い」という意味ではなく、単に苦しい、呼吸が苦しい、練習後は疲労感が強くて動きたくなくなる、体が重くなって歩くのもやっとである、といった状態のことであり、その状態になるためにジムに行っているらしい。

 ジムで練習した後、駅の階段を軽く駆け上がることができたり、道を走る際に今朝よりもスピードが上がっているのに息切れしない、ということが「トレーニング」の目的であると思うが、、、