最近、外国人観光客が増えて思い出したことがある。台湾で針灸の修行をしていた時代、中国人女性は全く化粧をしていないので、日本人女性以上だと思った。
 同じような顔つきで、一番化粧が濃いのが韓国人女性、中間が日本人女性、化粧をしないのが中国人女性。こういう順番であるようだ。
 ヨーロッパでも、ロシアに近づくにつれて化粧が濃くなり、フランスに近づくにつれて化粧が薄くなる。ドイツが中間という感じである。
 僕は個人的には化粧が濃いのが好きなので、アジアでは韓国っぽい人、ヨーロッパではロシアっぽい人が好きである。こういうものは本能的なことのようで、僕が乳児の頃に、夜中に目を覚まし、隣に寝ていた母親が化粧を落とした顔をしていたので、苦情を言ったそうである。
 少し古い話になるが、19世紀のフィルムは感度が悪いので、写真や映画の撮影の際には、役者に肌色のドーランを塗り、眉を描き、口紅を塗り、目や頬の立体感を出すために影を入れた。その後に写真機が一般家庭に普及し、各家庭で家族写真を撮ると、化粧無しの顔では女優のように写らないということに気が付いた女性が、努力し工夫し始めたのかもしれない。ロシアも韓国もその地域においては映画産業が盛んな国である。
 まあ、そんなん知らんがなの世界である。