岡田斗司夫さんという名前は知っていたが、それ以上のことは知らなかった。今日、ネットのチャンネルで岡田斗司夫さんが人生相談をしている事を知り、その彼の映像をあれこれ聞いている。
 聞きながら僕は爆笑しているのだが、ご本人も爆笑しながら人生相談をしているのでそういう事を伝えたいのであろう。つまり、お笑い番組のひとつである。

 さて、次々に寄せられる人生相談であるが、全く相談できない話ばかりなので大変に面白いと思って見ている。おそらく、雑誌やラジオの投稿のように99%をボツにして、面白そうな話を構成作家が文章を修正して投稿者に了解を取ったうえで放送するという、そういう50年前からのパターンを踏襲しているのだろうと思う。

 さて、その内容であるが、本当の相談だったら、しかるべき所に相談しに行くように言っておしまいであるから、そういうものはことごとくボツにされている。採用されるのは、たとえば、「友人がいないので主人の愚痴をChatGPTにしたら適切なアドバイスや共感する言葉をChatGPTが返してくれたので感動しました、これからもChatGPTに愚痴を聞いてもらいたいと思う事は良くない事なのでしょうか?」などである。

 勝手にしろで終わりなのだが、これをお笑い番組に仕立てるということで、YouTubeのアクセス数を稼いでいるようである。ハガキというもので深夜ラジオが支えられていたという1970年代の仕組みを、2020年代のネットでも収益出来るとしたのが、岡田斗司夫さんの才能であろう。ガイナックスを乗っ取られたと言うか追い出されたので、今回は顔を出して御自分でなるべく全部やっておられるようだ。
 YouTuberは一億総お笑い芸人化であることを、YouTuberは自覚しているのだろう。

 お金を儲けたければ、「自分・視聴者・今回のネタになってくれる人」この三者構造で番組を作るのがコツだと思う。しかし、実際には五者構造「自分・スタッフ・好意的視聴者・アンチ視聴者・今回のネタになってくれる人」という5者関係を分析して構成して番組にしているのが、10万人越えYouTuberだと思う。