昨日、新しい場所(代々木)の部屋で、針灸院開業に向けて色々作業をしていました。夕方頃、窓をあけていたら、なんだか外がうるさかったです。
 このマンションがある場所は、大通りから一本入った所で、自動車の音はしないですし、山手線や小田急線にも近いですが、列車の音もしません。とても静かなところです。
 何の音かと思って外を見ると、上空をジェット旅客機が飛んでいました。

 ネットで調べると、羽田空港に着陸する際に、僕の治療院のマンションの直上約900メートルを通過するそうで、騒音レベルは、計算上は約70デシベル、実測値は55~65デシベルくらいだそうです。
 実測といっても、天気や風向きなどで騒音はずいぶん変わってきます。空気は温度分布によって密度が変わり、音は空気中を直進せずに、レンズの中を光が曲がって進むように、密度が異なる大気中を曲がって音が伝わっていきます。レンズで光を収束させることができるように、音も大気の温度分布によって収束して、音が大きくなることもあります。
 うちの近所は、新宿御苑と明治神宮という巨大な公園に挟まれていますので、オフィス街よりも気温が低く空気の密度が高いため、航空機の音が集まりやすい密度分布になっている感じです。特に昨日は気温が上がって、気温が場所によってかなり異なっていたと思います。

 その上、旅客機は着陸態勢に入って速度を落としていく際に、揚力を増すためにフラップを展開していきます。そうなると空気抵抗が大きくなり、この空気抵抗に対抗してエンジンの推力を増すように操作します。こうしたエンジン推力を上げる操作を、うちのマンションの真上でやっているようです。
 推力を上げるのですから、当然、騒音は大きくなります。

 渋谷の繁華街でも、上空を旅客機が飛んでいくのを見ることができます。しかし、騒音は気になりません。静かな住宅街だと大きく聞こえるのは、マスキング効果が無いからだと思います。

 僕は飛行機が好きなので、何の音だろうか?と興味を持ちましたが、気になりませんでした。愛犬家が犬が吠えていても気にならないように、そういう心理的なことも音の聞こえ方には関係していると思います。