2018年の6月に、WHOは、「国際疾病分類第11版(ICD-11)」を公表した。このICD-11には、第26章「伝統医学の医学的状態」という章が追加された。この章は、中国の伝統医学の疾病分類について書かれた章である。
 たとえば、「胃熱実」と言っても以前の西欧医学の医師の方々は理解する人が少なかったが、このICD-11を見ればどのような概念なのか分かるようになった。かなり便利になった。
 また、こうしてWHOが、中国伝統医学の概念をマニュアル化したので、平易にカルテに書けるようになった。
 たとえば、
  { SG22, SE75 /  ST36+ }
とカルテに書いてあれば、この患者の症状は胃経が虚であり、それに対して足三里に補という鍼灸治療が処方されたと、分かるようになった。
 非常にカルテへの記述が簡単になった。特に、多くの国々の医師は漢字を読み書きすることができないので、中国伝統医学の記載も読解もできなかった。これで、漢字が書けない人であっても、正確な記録ができるようになった。


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