夫と義弟がどうしても仕事に出なければならず、義父の通夜、告別式、保険のことなど、義母と義妹と一緒に進めていくことになりました
親が亡くなったにも関わらず、仕事に行かないといけない状況なのが、腑に落ちないですが、私に出来ることをしようと思いました
義母は気丈にいつもと変わらず、テキパキと電話をしたり、葬儀屋さんと決め事をそつなくこなしていました
別室には義父が横たわっていましたが、誰も泣く者はいませんでした
それはきっと長い入院生活が終わり、やっと帰宅出来た義父が本当に穏やかだったからなのかな…
それでも義母は電話をしたり、会話をしながら時折声を震わせていました
無理もないですよね
50年以上生活を共にしてきたのですから
通夜まで4日間、私と義妹は母の元へ通いました
遺影にする写真や弔問に来てくださった方に義父の趣味や人生の1ページをお伝えしたい思いで、義父の写真を探しました
私のスマホに数枚ありました
まだ義父が元気だった、息子が1歳の頃の写真
今まで写真を撮ったあと、息子にフォーカスしてばかりいましたが、改めて義父と息子が写ったその写真を見て、こんなにも優しい眼差しで息子を見ていてくれたのかと胸がいっぱいになりました
本当に本当に優しい笑顔で写る義父を見て、ああ、そうだ、これが本当のみんなの知ってる義父の姿だと思いました
間近で見ていた義母にとっては懐かしい姿なのかもしれません
通夜当日、義母は体調を崩してしまいました
前日まで、写真の整理をしていたようです
ひとり自宅で、これまでの素敵な笑顔の義父を見ながらその頃を思い出し、涙していたのかもしれないと思うと、一通り準備が終わってホッとした気持ちと、とてつもない喪失感に苛まれているのかもしれないという思いで体調不良になってもおかしくないなと思いました
足取りもおぼつかない、声にも覇気がない、今まで見たこともない弱々しい義母の姿を見ているのは少し辛かったです
それでもなんとか気力を振り絞って通夜に参列し、納棺も行い、弔問客に挨拶をし、通夜は無事に終了しました
私と子供たちと一緒に実家へ帰宅したのが、22時過ぎ
途中で大丈夫という義母を心配して玄関まで送り届け、私も帰路につきました
夜義母をひとりにするのは心配でしたが、無理に自宅へ連れて行くこともできず、疲れて車中で寝てしまった子供たちを抱え私も早々に就寝しました
夫、義弟、孫ふたりが葬儀場で最後の時を過ごしました