「マグロ漁船時代」の
話をしないといけなくなってしまったので。
おぼろげな記憶を辿りながら
再度、あの頃を思い出してみます。
(でもまあ、あまり面白い話も無いんですけどね。。)
そう確かあれは
8人位で操業する19tの船でした。
けれど私の乗ってた船の船員数は4人
(船長、機関長嫌いで、みんな辞めたあと)
当初、船長、機関長、私の3人だった処に
おじいちゃんが乗船してきました。
何やらベテランの漁師さんらしく
漁師年金がもらえるまで
あと2~3年の間を食い繋ぐ為に、来てました。
しかし、もうお年なので、まあ動けません。
そして、動きません。
ただでさえ人数が少ないので
若い私はフル稼働で
おのずと、おじいちゃんが雑用・御飯の支度などをします。
けれど基本、飯の用意はどの世界でも新人の仕事。
おじいちゃんは、それが不服そうで
いつも
「最近の一年生は偉くなったなぁ~」(方言で訛ってる)
「最近の一年生は偉くなったなぁ~」(方言で訛ってる)
と、事あるごとに言ってきます。
しかしまあ、仕方ないので
気にせず仕事をしてたのですが。
ある日。
港に寄港して
船内で束の間の休息をしていると
(もちろん、船長は女子の店へ行っている)
何か、叫び声のようなものがします。
「お~い、誰かぁ~」
「お~~い、誰かぁぁ~~」
不思議に思って外を見てみますが、誰もいません。。
「お~~い..、誰かぁぁぁ~~...」
不審に思いながらも、よくよく耳を凝らして
声のする方を見てみると
何やら下(海)の方から聞こえてきます。
そして、船と岸の隙間をよく見てみると..
おじいちゃん。 落っこちてました!!
海の気温は低く
体温はすぐ下がります。
慌てて棒を差し出し、なんとか這い上がって
一命を取り留め、事なきを得ましたが
その後、感謝してくる
おじいちゃんから
しきりに命の恩人だという事で
喫茶店で紅茶を1杯(450円)
ご馳走になりました。
私の心の中では
(命の値段・・?)
(命の値段・・!?)
(450円・・・??)
という心の声が、浮かんでは消え
浮かんでは消えましたが
当時、若かった私(当時20歳)は、特に気にする事も無く
素直に美味しく頂きました。紅茶大好き。
けれどそれ以来、嫌味を言われる事もなく
おじいちゃんとは、仲良くやれました。
今では、あのおじいちゃんも
おそらく年金を貰い、孫とかに囲まれ
悠々自適に隠居生活をしてるのでしょうね。
また海に落ちてなければ。。
