妻は2020年7月2日に亡くなった

2020年2月
ステロイドが効いて前と同じくらい元気になってたいた

台所で1時間くらい立って料理も出来るようになった
少し休んで又台所に立って料理の続きをする

休んでる時「ねぇ、わたし今一番幸せかも」
と私に微笑んで話して来た  

「だって仕事もしなくていいし、こんな狭い部屋になったけど、いつもsatoちゃん側に居てくれるから」

「そう?」

妻は本当は仕事が大好き人間でいつも電卓をたたいてニコニコしながら売上を計算していた

洋服が大好きで専門学校を出てからずっと洋服に関わる仕事をして来た

デザインすることも好き、売ることも好き
一緒に会社経営をした時もあった

最後はこの小さな街でブティックを一人やっていた

本当は仕事したいんだろうなとその時思った

今日は売れたから美味しいもの食べに行こう!とメールをくれた

一緒に飲みながら今日あったことの会話
平凡な話

妻は食べ方も呑み方も綺麗だった
若い頃、日本舞踊やお茶を習ってたからなのか

私は逆でガツガツと食べる
「もっとゆっくり食べなさい!」とよく叱られた

2月は割と安定していて、週に一度ヘルパーさんと食材の買い物へ行く

スーパーは直ぐ側なので、仕事中その時間になると隠れながら様子を見に行く

ヘルパーさんが私に気付き会釈する
妻は買い物に夢中

そんないっぱい買わなくていいよ!と心の中でささやいた

でも、そんな幸せは長く続かなかった