「まずはギブから始めるといい」
これまで何度も耳にしてきた言葉ですが、正直なところ、以前はどこか綺麗事のように感じていました。
ギブをしても、必ず何かが返ってくるわけではありません。
むしろ、時間や労力だけが出ていくことの方が多い。
それでも続ける意味があるのか、どこか半信半疑でした。
そんな自分が最近、考えを改めるようになったきっかけがあります。
それが、リール制作やSNS運用を通じた関わりです。
現在、リールやSNS運用について、
はっきりとした対価を得ているわけではありません。
仕事として契約を結んでいるわけでもなく、
報酬をいただいているわけでもない。
それでも、不思議と不満はありません。
むしろ、圧倒的な充実感があります。
なぜなら、
「信頼が確実に積み上がっている感覚」があるからです。
きっかけは、とてもシンプルでした。
取材や撮影の場で、
「これ、リールにしたら使いやすそうだな」
「この雰囲気、動画で残したら喜ばれそうだな」
そう感じた瞬間に、軽く撮影をするようになっただけです。
最初から、見返りを求めていたわけではありません。
営業のつもりもありませんでした。
ただ、その場で生まれた空気や動きを、
形として残したかっただけです。
完成したリールや動画をお渡しすると、
多くの場合、「これ、使っていいんですか?」と少し驚かれます。
こちらとしては、
「どうぞ使ってください」という感覚です。
すると、その動画が相手のSNSで使われ、
お店や活動の紹介として投稿されます。
しばらくしてから、
その投稿を見た第三者が、
「この動画、誰が作ったんですか?」
と聞いている、という話を耳にすることがあります。
自分が前に出なくても、
仕事の気配だけが、静かに広がっていく感覚でした。
SNS運用を通じて感じたのは、
ギブは「すぐに返ってくるもの」ではなく、
「信頼として貯まっていくもの」だということです。
お金や案件という形ではなく、
「この人、ちゃんとしている」
「一緒にやると安心できそう」
という印象が、少しずつ積み上がっていく。
もちろん、何でもかんでも無償でやればいい、
という話ではありません。
自分が無理をしてしまえば、続きませんし、
相手にとって本当に役に立たないものを渡しても意味がありません。
自分の中で意識しているのは、次の三つです。
・今あるスキルでできること
・追加のコストや負担がほとんどないこと
・相手がそのまま使える形で渡せること
リールや写真、短い動画。
自分にとっては日常の延長でも、
相手にとっては「ちゃんとした素材」になることがあります。
今のところ、
リールやSNS運用そのものが、
直接お金になっているわけではありません。
それでも、
焦りはほとんどありません。
なぜなら、
信頼という形で確実に「貯金」が増えているからです。
この人と、あの人がつながりそう。
この動画、別の企画にも使えそう。
この流れ、次の仕事につながりそう。
そう感じられる選択肢が、
確実に増えています。
ギブを続けていて感じるのは、
充実感の正体は「自分の立ち位置が定まってきたこと」だと思います。
前に出過ぎず、
でも何もしていないわけでもない。
場を少し整え、
人の活動が伝わりやすくなるように手を添える。
この役割が、自分には合っている。
そう実感できていることが、大きいのだと思います。
リールやSNS運用は、
今のところ対価を得るための手段ではありません。
けれど、
信頼を貯める手段としては、
とても相性がいいと感じています。
見返りを急がず、
無理のない範囲でギブを重ねる。
その積み重ねが、
いつか自然な形で仕事につながる。
今は、そう信じられるだけの手応えがあります。
これからも、
売り込むより、まずは整える。
そんなスタンスで、関わりを続けていこうと思います。