風花 10 喉が渇いた | 緑の木陰で妄想日和

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相葉さんのお名前をお借りして
女の子といろいろ絡むお話。
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お話部分のみ、お引越し♪
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(10)喉が渇いた

「え?あ、 あの、それは」

え? え? つきあう?
いやいや、違うでしょ、そういう意味のつきあうじゃないから。
頭の中でセルフつっこみするくらい、とまどって返事にへどもどしていたら、どうやら辞退しようとしてると思われたらしい。


『ごめん、やっぱお休みの日に駄目だよね。せっかくの時間を奪っちゃいけないよね』
じゃあまた会社でね、と言ってすぐに行ってしまいそうになった。
あ、行かないで。

焦った私は、呼び止めようと大きな声で、「私もちょうど、すっごく喉が渇いてました!」と後ろ姿に宣言した。
私の声に相葉さんはすぐに立ち止まってくれたけど、その声はちょっと大きかったみたいでびっくりしてて、それからクスッと笑ってくれた。そんなに喉渇いてたのか、と思われたかな?
でもいい。
「あの、私今すっごく喉が渇いてたんで、ちょうど! あのだから、飲み物が、飲みたいです」
相葉さんとお茶するなんて機会、逃したら絶対後悔するもん。
だって、すっごく喉が渇いてたら、飲み物が飲みたくなっても仕方ないでしょう?

相葉さんは優しく笑って、『ほんと―? 無理してないー?』なんて言ってくれる。
いやいや、ムリとかムリじゃないとか関係ないから。

「いえ、無理なんて全然」
『ふふっ。良かった。じゃあ、何飲む? ごちそうしたげるよ。お腹空いてたら甘いもの食べられるところに行こうか?』
「え!いいんですか? …あ、いえその、いいですそんな」

せっかく相葉さんが言ってくれたんだもん。一緒にお茶したい一心で返事をしたら、舞い上がった頭と口が勝手に食い気味に返事してしまって。
これはちょっと後輩にあるまじき遠慮のかけらもない喰いつき方であって、慌てて訂正しようとしたけどもう遅い。
ああもう。
我ながら恥ずかしい。
ちょっとは遠慮しなさいっての。

恥ずかしさに思わず俯く私に、相葉さんはもっと優しく笑ってくれた。


『遠慮しないの。じゃ、決まりね。早いとこその本、お会計してきなよ』
「はい!」

入門書を両腕で胸に抱えて返事して、もうレジまで走り出してしまいそうだ。



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