ウイニングボール | #029ブログ#

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◆広島2―3中日(22日・マツダスタジアム) 悲しみを胸にしまい、山本昌は必死に腕を振った。通算551度も踏んだマウンドが、特別なものに感じた。130キロ台中盤の直球でグイグイ押し、7回を4安打1失点。浅尾が8回に同点とされて白星は逃したが、9回に大島の決勝打。「チームがこうやって勝ちましたし、良かったです」。今季2度目の5連勝に、ホッと息をついた。
 天国の父親に元気な姿を届けたかった。19日に肺炎のため、父・巧さんが他界(享年78歳)。ショックは大きかったが「(病状の悪化を)僕には言うなと言ってたそうです。一番応援してくれた人。オヤジなら『行ってこい』と言うと思った」。最期の瞬間まで心配をかけまいと病床で戦っていた父に、投球で応えたかった。通夜を登板翌日の23日にしてくれた家族の後押しを受け、予定通り、この日の登板を首脳陣に直訴した。
 ただ、広島の天気は大荒れ予報だった。「昨日からやってほしい、雨が降らないようにと思っていた」。祈りが通じ、プレーボールがかかれば自分のピッチングに徹した。打っても4回1死一、三塁から、一ゴロの間に1点。セ・リーグ最年長打点をマークした。
 ベテランの熱い思いは、ナインにも伝わった。試合後、ひつぎに入れるようにと、山崎からウイニングボールを手渡された。「これを持っていこうと思います」。チーム一丸となって1勝。胸を張って報告するつもりだ。